刺青「彫あい」日本伝統刺青は新宿にある和彫りや水滸伝など伝統的な図案を手がける彫り師です。

刺青作品「大日如来・愛染明王・不動明王」|刺青「彫あい」日本伝統刺青

大日如来

仏教のなかで神秘性を重視する流れが密教と呼ばれ、日本には空海によって中国から真言密教がもたらされた。 大日如来は密教で最も重視される本尊である。密教では胎蔵界と金剛界という二面性をもつとし、 いずれも中心は大日如来であるが、それぞれでの姿は多少異なるとしている。 如来とは修行を完成した者をいうが、 大乗仏教では仏を尊ぶ呼び方で用いられるが、大日如来の姿はむしろ菩薩に近い。 インドのサンスクリット語での名前はヴァイローチャナまたはマハーヴァイローチャナとされる。 ヴァイローチャナとは「広く照らすもの」の意味で、元来は太陽を形容する語であった。 ヴァイローチャナという名前を音写した名前が毘盧遮那(びるしゃな)であり、意味を表そうとした名前が大日である。 こうした太陽化の背景としては中央アジアにおいてイランのゾロアスター教と接触し、 太陽神秘的なミスラ(ミストラ)の影響を受けた結果ではないかとの説もあり、 まさに神秘的な密教の中心の神としての存在感は絶大である。

大日如来

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大日如来の足元に、つづけて愛染明王と不動明王を追加していきます。最終的には額で囲む予定です。

愛染明王

密教において尊い存在とされる明王のひとり。サンスクリット語の名前は漢語の呼び名から推定して、 おそらくラーガ・ラージャであろうといわれている。 ラージャは王のこと。ラーガとは「貪欲」や「愛欲」と訳される。人間の欲望を仏教では煩悩というが、 そのなかでも財産を求めて飽きることがないもっとも執着が強い状態が貪欲とか愛欲、すなわちラーガである。 愛染明王はこうした貪欲や愛欲を浄化し、悟りを求める心である「菩提心」を起こさせようとする。 ラーガという語は「染めること、愛着、赤色」などの意味とつながりがあり、そのためこの明王は全身赤色とされる。 その姿は一つの顔(一面)に三つの目があり、敵を撃退する激しい怒りの表情である忿怒の相をし、 六本の腕(六臂)を持つ。頭には獅子の冠を付け、五本の腕には蓮華、弓、矢、杵、鈴を持ち、最後の腕は拳(金剛拳)を握っている。

愛染明王

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不動明王

密教における大日如来の化身であり、如来の教えに背く者たちをその恐ろしい忿怒の形相で調伏し、 同時に背後に燃えさかる大火焔でその煩悩を焼きつくすといわれ、通常右手に剣、左手に羂索といわれるものを携えている。 日本伝統刺青においては単独か、その両脇に矜羯羅・制多迦の二童子を配したものや、この刺青画像のように龍にまたがったもの、 または不動明王が龍に変化し、剣にからみついた「具利迦羅龍」というのもよく彫られている。

不動明王

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