大日如来
仏教のなかで神秘性を重視する流れが密教と呼ばれ、日本には空海によって中国から真言密教がもたらされた。
大日如来は密教で最も重視される本尊である。密教では胎蔵界と金剛界という二面性をもつとし、
いずれも中心は大日如来であるが、それぞれでの姿は多少異なるとしている。 如来とは修行を完成した者をいうが、
大乗仏教では仏を尊ぶ呼び方で用いられるが、大日如来の姿はむしろ菩薩に近い。
インドのサンスクリット語での名前はヴァイローチャナまたはマハーヴァイローチャナとされる。
ヴァイローチャナとは「広く照らすもの」の意味で、元来は太陽を形容する語であった。
ヴァイローチャナという名前を音写した名前が毘盧遮那(びるしゃな)であり、意味を表そうとした名前が大日である。
こうした太陽化の背景としては中央アジアにおいてイランのゾロアスター教と接触し、
太陽神秘的なミスラ(ミストラ)の影響を受けた結果ではないかとの説もあり、
まさに神秘的な密教の中心の神としての存在感は絶大である。
大日如来
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